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2022年1月31日 2:19:42

いい家とは

いきなりですが、

あなたが思う、いい家とは

どんな家ですか?

と、同僚や同業者の方に

聞くと、しばらく考えて

悩みます。。。

私も正直、見た目がイイのが

いい家じゃないかと昔は思っていました。

いい家って

どんな家の事を言うのでしょうか?

いい家とは...

 耐震性が高い地震に強い家

 断熱性能が高い
    夏は涼しく、冬は暖かい家

 耐久性が高い、長持ちする家

 バリヤフリーで危なくない優しい家

 掃除がしやすい家

 動線が考えられた家

 収納スペースが多い家

 オシャレな家

 省エネ・創エネな家

 などなど...

この様に、言えばキリが無い

ほど出てきますが、

これ全部叶えてくれる家が

いいじゃないか!

って思いますよね。(^^;

若しくは、良い所どりして

且つお手頃価格で!

というのが本音ですよね。

今回は、「いい家」を

皆さんも少し考えながら

このブログを読んで頂けたらと

思います。

少し前置きが長かったですが、

先ず、いい家の定義を

国は分かりやすく

家の性能の基準を設けています。


平成11年から始まった省エネ

基準では、断熱性能を分かりやすく

するために、

Q値(熱損失係数)を

地域ごとに設定していました。

(数値が低いほど断熱性能が高い)

平成25年からは

UA値(外皮平均熱貫流率)として、

地域ごとに設定し、

また、地域区分を細分化しました。

UA値(外皮平均熱貫流率)も

数値が低ければ低いほど

断熱性能が高い家と言えます。 そして、上の図のように

UA値になってから寒冷地においては

冷房期の平均日射熱取得率(ηA値)の

基準が、蒸暑地においては

外皮平均熱貫流率(UA値)の基準が

設けられていないです。

※下の図はQ値・UA値の計算式です。 ※下の図はμ値・η値の計算式です。
ん~ なんだか難しいので

UA値だけ見ていきましょう。
ここ静岡県は6地域となります。

UA値(外皮平均熱貫流率)は

0.87W/m²・Kになり

この数値以下の断熱性能に

なる家を建ててくださいという

基準になります。

ただ、この数値は絶対守らなければ

ならないものでもないですが、

建てたいハウスメーカーや

工務店などで相談する時は

聞いて、確認してみてください。

最近は、ローコスト住宅でも

この基準は当たり前にクリアしていると

思います。

国も一定の省エネルギー基準

を満たすよう義務付ける方針を

出していて、(平成23年9月)

2020年度以降は基準を満たさなければ

建築を認めない。

とまで、言っていたのですが、、、

平成30年12月のころです。

省エネ基準をクリアしている建物が

50~60%台と低水準な上、来年10月

には消費増税も控えている為

「コスト増を伴う規制を導入すると、

住宅投資への影響が懸念される」

と国土交通省がひっくり返す様な

事を言い出し、義務付けを見送りました。

説明義務は残すようですが、、、

いったい、誰のための

省エネ基準の義務付けだったのか。。。

消費者、施主様の安心・安全は

どこへ...

私個人的には、業界と政府の闇を

感じます。(-_-;)

少し、話がズレましたが

もどしますね。(笑)

断熱性能が高いと

冷暖房効率が上がり

省エネになり、

過ごしやすい家になるのか、

と思いきや

そうでもないのです。

前のブログにも書きましたが

いくら高級なダウンジャケットを

着ていてもファスナーを全開に

して外を歩いたら、

寒いですよね?

魔法瓶やサーモスの水筒に

熱湯を注いで蓋を開けっ放し

にしていたらすぐに冷めて

しまいますよね?

家も同じです。

折角、エアコンやストーブで

冷暖房をしても

隙間が多いと、夏の冷房は

冷えにくく、

冬の暖房は

暖まりにくく、

なります。

そこで、C値(隙間相当面積)

という数値があります。

C値は気密性能を表す値で、

0に近いほど隙間が少ない

気密性が高いと言えます。
高気密な家にすると、

どんなメリットがあるかと言いますと

・熱損失が少なくなり冷暖房効率が

 向上し、エネルギー消費を低減

 出来ます。

・ほど良い量の新鮮な空気を必要な

 ところに届けることが出来ます。

・結露を解消、予防し、生活環境の

 快適性と耐久性を高めます。

つまり、

高断熱の家でも、隙間が多いと

折角、コストを掛けて断熱材や

施工に手間を掛けても

パフォーマンスが下がり、

意味がなくなる。

という事になります。

じゃあ、このC値の数値は

いくつがいいのか?

と言いますと、
上記の図のように

C値の基準がありました。

ん?

ありました???

ってことは、

今は、

はい、

無いんです。。。

C値基準は平成21年4月に

撤廃されています。

これも、やはり裏話がありますが…

またの機会にします。(笑)

ですが、やはり隙間を極力

作らない施工は大事だと思います。

上記のマップの基準は低すぎると

思います。

静岡県では、5.0cm²/m²の基準でした。

弊社でのC値基準は1.0cm²/m²以下

としています。

UA値、若しくはQ値というのは

建てる前に計算すれば

出る数値ですが、

C値は現場で、毎棟、実測しなければ

なりません。
※弊社の実際の測定時の写真です。

なので、

皆さんが気になるのであれば、

高気密の家がいい家と思うので

あれば、建てたいハウスメーカーや

工務店に行き、C値はいくつなのか

確認してみてください。

高気密の家と言われるのは

C値 1.0cm²/m²以下です。

必ず、直近で実測した値を聞いて

下さい。

高断熱の家と言われるのは

UA値 0.6W/m²・K以下です。

0.6という数値はZEHの基準ですが、

太陽光発電システムを設置するか

しないかではなく、そのぐらいの

断熱基準はクリアしているのが

もう、当たり前の時代だと

私は思っています。

因みに、弊社の標準仕様で

0.48W/m²・K です。

高気密の家と言われるのは

C値 1.0cm²/m²以下です。

気密測定は、外部の会社で行って

いるかも確認して下さい。

自社で行っていても構わないですが、

数値を誤魔化せてしまうので、、、

高気密・高断熱の家がいい家

だと思ったら上記の数字は

気にしてください。

前のブログにも書きましたが、

高気密・高断熱の家が一番だと

言っている訳ではございません。

「いい家」というのは、

あなたの

お客様の頭の中にある家が

「いい家」だと

私は思います。

お金を掛ければ、高気密・高断熱や

素材に拘ったり、

気密が悪くても、断熱材があまり

入っていなくても、施工が粗悪でも

めちゃくちゃいい設備を入れて

光熱費をガンガン使って頂ければ

過ごしやすい「いい家」になると思います。

でも、いくらお金があっても

その様な使い方、掛け方は

誰もしないはずです。

コストと性能、デザイン(意匠性)の

バランスを取りながら

設計していくのが大事です。

冷暖房効率も間取りでカバーできる

事もあります。

窓の使い方で、暖かくなったり

日射遮蔽をちゃんと考える事で

暑くなり過ぎないようにする事も

可能です。

もっと詳しく知りたい方は

弊社の「真物」の家づくり勉強会

にご参加ください!

平日、土曜日・日曜日

ご都合が良い日に合わせられます。

ご遠慮なく、お問い合わせ

ご予約下さい。

宜しくお願い致します。

今回も長々と書かせていただき

読んでいただき、

誠にありがとうございました。

家づくりに関する過去の記事です。↓↓↓

(ハウスメーカー?、工務店?)
https://fujisanj.i-ra.jp/e1145821.html

(コラボハウスという家づくり)
https://fujisanj.i-ra.jp/e1146038.html

(建築家デザイナーと建てる家は高い?)
https://fujisanj.i-ra.jp/e1146129.html

(モデルプラン N-design)
https://fujisanj.i-ra.jp/e1161680.html

(間取りの考え方 ~余裕度~)
https://fujisanj.i-ra.jp/e1162036.html

(坪単価って...?)
https://fujisanj.i-ra.jp/e1162182.html

(窓選びの基本)
https://fujisanj.i-ra.jp/e1162702.html

(窓選びの基本 Low-Eガラスとは?)
https://fujisanj.i-ra.jp/e1162777.html

(断熱材は何がいい?)
https://fujisanj.i-ra.jp/e1163378.html

コラボコース

建築家デザイナー

mA-style architectsさんのHP
http://www.ma-style.jp/About%20us/About%20us.html

山梨一正建築設計事務所さんのHP
https://yamanashi-sekkei.jp/

アース・アーキテクツ一級建築士事務所さんのHP
http://earth-architect.jp/

山田誠一建築設計事務所さんのHP
http://www.yamada-architect.jp/about/

アシヤアーキテクツ株式会社さん(設計事務所)のHP
http://www.ashiya-architects.com/

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